発行日 2010年9月1日
Published Date 2010/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010320094
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症例1:58歳男。胸痛を主訴とし、胸部CTで右下葉に不整な1.5cm大の結節を、右上葉に辺縁明瞭な1cm大の結節を認めた。下葉病変は肺癌を疑ったが、上葉病変は質的診断が困難であった。右下葉切除術と右上葉部分切除術を行い、病理診断は右下葉結節は腺癌、pT1NOMO、病理病期IA期で、右上葉結節は軟骨性過誤腫であった。症例2:65歳男。咳を主訴とし、CTで左下葉に5cm大の腫瘤を、右上葉に8mm大の辺縁明瞭な結節を認めた。左下葉切除術と右上葉部分切除術を行い、病理診断は左下葉腫瘤は扁平上皮癌、pT4N2MO、病理病期IIIB期で、右上葉結節は軟骨性過誤腫であった。症例3:79歳男。咳を主訴とし、CTで右S6に3cm大の結節を、S9に石灰化を伴う1cm大の結節を認めた。右下葉切除術を行い、病理診断はS6の結節は大細胞神経内分泌癌、pT2NOMO、病理病期IB期で、S9の結節は軟骨性過誤腫であった。症例2、3は術後再発し、原病死した。
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