発行日 2010年2月1日
Published Date 2010/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010107248
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75歳男。胸部異常陰影を主訴とした。右肺中葉支原発の扁平上皮癌と診断され、右肺中下葉切除およびND2aリンパ節郭清を行ったが、術後に高度の低ナトリウム(Na)血症と肺炎を発症した。鑑別として血漿および尿浸透圧、尿中Na排泄量などを測定し、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)の診断基準の7項目を満たしたため、SIADHと診断した。血清Na値の最低値は116mgEq/lで、かつ重篤な症状を認めなかったため、肺炎に対する抗生物質投与と1日1,200mlの水制限を行ったところ、血清Na値は改善した。
©Nankodo Co., Ltd., 2010