発行日 2010年2月1日
Published Date 2010/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010107247
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58歳男。胸部異常陰影を主訴とした。胸部CTにて右上葉(S1)の巨大肺嚢胞内に最大径約6cm大の腫瘤を認め、術中迅速病理検査の結果をもとに右肺上葉切除術と縦隔リンパ節郭清術(ND2b)を行い、病理診断は大細胞癌、pT4M0N0、IIIB期であった。また、術後早期に小腸腫瘍による腸重積の診断で空腸部分切除術を行い、肺大細胞癌の小腸転移と診断された。さらに、術後2年目に十二指腸乳頭部の腫瘍による閉塞性黄疸の診断で膵頭十二指腸切除術を行い、肺大細胞癌の十二指腸転移と診断された。本症例は異時性に発生した孤立性肺癌転移であり、肺癌術後6年経過現在、非胆癌生存中である。
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