発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2014063384
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症例は58歳男性で、検診にて胸部異常影を指摘され、当科紹介となった。気管支鏡検査では左B6を閉塞する腫瘍を認め、生検結果は扁平上皮癌であった。胸部CTでは左肺S6に4cm大の空洞性腫瘤を認め、心臓カテーテル検査では右冠状動脈の#1、#2に75%狭窄、#3に100%狭窄、左冠状動脈の#7に50%狭窄、#11と#13に90%狭窄が認められた。以上より、冠状動脈病変を合併した左下葉肺癌と診断し、冠状動脈バイパス術3枝および左下葉切除術を同時に施行した。病理組織学的に肺病変は病期IIA期の中分化扁平上皮癌であった。術後経過は良好で、13日目に軽快退院となり、術後2年経過した現在、肺癌の再発転移や狭心発作は認めない。
©Nankodo Co., Ltd., 2013