発行日 2010年3月1日
Published Date 2010/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010155768
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42歳女。胸部異常陰影を主訴とした。右乳癌の既往が有り、胸部CTでは右肺S8に径4cmの分葉状の腫瘤を認め、一部胸膜へ連続する索状構造も認めた。CT下肺生検の組織診断結果は腺癌であったが、原発性肺癌も否定できなかったため、右下葉切除+縦隔リンパ節郭清を施行した。病理組織学的に肺内は腺上皮の増生とその周囲に淡明な胞体を有する異型細胞の2層構造を呈し、免疫組織化学検査では淡明な胞体を有する細胞はα-SMA陽性、腺上皮はTTF-1陽性であり、気管支付属腺由来の上皮-筋上皮癌と考えられた。術後軽快退院し、1年3ヵ月超経過して再発の徴候なく健在である。
©Nankodo Co., Ltd., 2010