発行日 2010年2月1日
Published Date 2010/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010107246
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70歳女。背部痛を主訴とした。下部胆管癌(stage IVA)に対する膵頭十二指腸切除術後にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)敗血症を併発し、抗生物質治療中であった。胸部CTでは左鎖骨下動脈分岐直後の遠位弓部に最大径4cmの嚢状動脈瘤を認め、MRSA敗血症に起因した感染性大動脈瘤と診断して抗生物質による保存的治療を継続したが、急激な瘤の拡大を認めた。待機的にL字切開アプローチでrifampicin浸透人工血管によるin situ人工血管置換術を行い、術中に瘤破裂をきたしたものの術後経過は良好で、術後1年経過現在、感染の再燃を認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2010