発行日 2009年12月1日
Published Date 2009/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010054007
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72歳男。背部痛と血痰を主訴とした。4日間で炎症所見が増悪し、胸部CT上大動脈遠位弓部が40mm大へ瘤状化したため、炎症性胸部大動脈瘤切迫破裂の診断で、緊急手術を施行した。瘤部は左肺上葉と強固に癒着していたため胸腔内への出血は認めず、同部を剥離して穿孔部を含めた大動脈壁を十分に切除・洗浄して同所性に人工血管置換術を施行した。術中検体からメチシリン耐性黄色ブドウ球菌が検出されたため、術直後よりバンコマイシンを投与し術後10日目からミノサイクリンも併用した。炎症反応と発熱は徐々に改善し術後60日目に軽快転院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2009