発行日 2009年12月1日
Published Date 2009/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010054008
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32歳男。労作時呼吸困難を主訴とした。8歳時に大動脈縮窄症(CoA)および動脈管開存症(PDA)に対しCoA根治術およびPDA結紮術が施行され、22歳時に心臓カテーテル検査にて上行大動脈拡大およびI度の大動脈弁閉鎖不全(AR)を認めていた。経胸壁心エコー検査では大動脈弁中心部からの逆流を認める重度のARであり、胸部大動脈3D-CT検査では大動脈基部から上行大動脈の拡大と上行大動脈の著明な石灰化を認めた。上行大動脈瘤およびARの診断でreimplantation法および上行大動脈置換術を施行し良好な結果を得た。CoA根治術は遠隔期に一定の頻度で大動脈瘤発症がありうることを念頭におき、長期の経過観察が必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2009