発行日 2008年8月1日
Published Date 2008/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2008300306
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67歳男。労作時息切れを主訴とした。心カテーテル検査で左前下行枝(LAD)に90%の狭窄を認め、経皮的冠状動脈形成術を行った。冠状動脈粥腫切除術を施行中に冠状動脈穿孔を起こし心タンポナーデに伴うショック状態となったが、心嚢内ドレーン留置および大動脈内バルーンパンピング挿入によりショック状態を脱した。穿孔後第12病日の冠状動脈3次元(3D)CTにて左冠状動脈主幹部からLADへの分岐直後に冠状動脈瘤(CAA)を認めたため、自己心膜パッチを用いたCAA閉鎖および冠状動脈パッチ形成術、左内胸動脈-LADバイパス術を施行した。術後は合併症なく14日目に退院し、7ヵ月目の冠状動脈3D-CTでもパッチ拡大部の造影は良好であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2008