発行日 2011年11月1日
Published Date 2011/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2012184023
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症例は68歳男性で、胸痛と頭痛を主訴とした。心室中隔穿孔の診断でKomeda-David法による閉鎖術を施行したが、術後に遺残短絡に起因する右心不全症状が出現した。患者に再手術を勧めたが拒否された。右胸水貯留に対しドレナージや利尿薬投与を行ったが効果がなく、抗悪性腫瘍溶連菌製剤による胸膜癒着療法を施行したところ、肝不全状態となった。初回手術より5ヵ月後に心室中隔穿孔の再閉鎖術を施行した。術式は右室切開による二重パッチ閉鎖法を用いた。術後経過は良好で、術後10日に心エコーで遺残短絡のないことを確認した。再手術後9ヵ月の現在、無再発で生存中である。
©Nankodo Co., Ltd., 2011