発行日 2014年1月1日
Published Date 2014/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2014106933
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
56歳女性。労作時胸痛を主訴に受診となった。心電図上ではV4-6のST低下が認められたほか、CTおよび冠状動脈造影にて左冠状動脈主幹部末梢の分岐部に19×10mmの嚢状の動脈瘤と前下行枝(LAD)に99%狭窄が確認された。以後、治療として胸骨正中切開を行い、左内胸動脈を採取し、心拍動下冠状動脈バイパス術を施行、更にLADの切開後に1.5mm径シャントチューブを挿入してLITA-LADの吻合を行なった。その結果、手術時間は1時間32分で、術後は冠状動脈CTでグラフトの開存を確認して、患者は第19病日目に独歩退院となった。尚、本症例は川崎病による冠状動脈瘤の特徴を有していたことから川崎病による冠状動脈瘤・狭窄と推察された。
©Nankodo Co., Ltd., 2014