発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2004164389
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胸腹部大動脈瘤(TAAA)手術患者84例を対象に手術成績を検討した.術式は全例で瘤切除人工血管置換術を施行した.補助手段は67例で大腿動静脈部分体外循環を,14例で完全体外循環による超低温循環停止を,2例でシャントを用い,IV型の1例では単純遮断のみで手術施行した.術後合併症として,一過性透析を9例,4日以上の長期人工呼吸を16例,出血再開胸を13例に認めた.脊髄障害は13.1%,在院死は8.3%であった.待機例66例に限ると,脊髄障害12.1%,在院死4.5%であった.小範囲分節遮断を導入した1994年8月以降の65例についてみると,脊髄代謝を抑制する目的で超低体温循環停止法を用いた14例には脊髄障害,在院死のいずれも経験しなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2004