特集 アイデンティティに迫る—社会的ニーズへの挑戦
—作業療法のアイデンティティ(特性)を活かす:事例①—非営利法人と作業療法と地域
西上 忠臣
1
Tadaomi Nishigami
1
1NPO法人ちゃんくす
pp.896-898
発行日 2015年8月15日
Published Date 2015/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200327
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・NPO法人ちゃんくす設立までの経緯
私は広島県三原市で2010年(平成22年)2月に非営利法人を設立した.OTになったのは24歳.故郷にある養成校を卒業して精神科の病院に3年.三原市内にある県立広島大学に勤務して10年.同じ市内の精神科のデイケアを立ち上げて1年半後,準備期間半年間を経て現在の特定非営利活動法人(Non-Profit Organization:NPO法人)ちゃんくすを設立し,現在5年目である.
私の人生の中で起業するとは思ってもみなかった.それまで養成校やデイケアで出会えた多くの思春期の発達障害の方々が居場所を失うことが多く,たまたま私自身も作業療法を行う場所を失いかけていたときに,駅前の空き店舗という場所と,活動に必要な備品を提供してくれる人物が現れ,多くの仲間の賛同と協力を得られ,今がある.私自身の「やってみたい」に,いろんな人の「やってみたい」が集まって生まれたのがちゃんくすである.
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