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編集後記
中村 春基
pp.542
発行日 2015年6月15日
Published Date 2015/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200248
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「病院における作業療法」.この特集テーマに違和感をもたれたOTがどれくらいいるだろうか? 地域包括ケアシステム,発達障害者への取り組み等,OTの仕事の範囲は広がっている.しかし,2025年問題,社会保障と税の一体改革にみるように,効率化のもと,役立たない職種(職員)は社会的に必要とされない方向性にあることは明らかである.病院や施設で働いているOTの給与は保険制度や公助の中で保障されている.作業療法での「生活の再構築」への対価ではなく,時間を売り,建物と人員,在宅復帰率等で保障されているのである.
「病院における作業療法」は,これらへの危機感の表れである.執筆いただいた各氏は十分にその意図を汲み,課題と提言を「さらりと」述べている.また,病院機能による役割の違いはあるが,どの時期においても,「作業療法の理念」は一つであることを示している.
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