Japanese
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特集 障害者と自動車運転
障害者に対する運転リハビリテーション総論
An Outline of Driving Rehabilitation for Persons with Disabilities
藤田 佳男
1,2
,
三村 將
2
,
飯島 節
3
Yoshio Fujita
1,2
,
Masaru Mimura
2
,
Setsu Iijima
3
1目白大学保健医療学部
2慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室
3国立障害者リハビリテーションセンター自立支援局
pp.94-99
発行日 2015年2月15日
Published Date 2015/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200119
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Key Questions
Q1:運転という作業とは何か?
Q2:各障害と運転支援の現状は?
Q3:自動車運転の支援にかかわる諸機関の動向は?
はじめに—作業としての運転
昭和60年代以前より,切断者や脊髄損傷者の運転にOTはかかわっていた.しかし,研究報告をみるかぎり,教習コースをもつリハ施設以外で積極的・継続的に活動を行っていた者は少なかったと考えられる.2002年(平成14年)には本誌で「脳血管障害者の自動車運転」を特集で取り上げ,2004年(平成16年)の第38回日本作業療法学会では「身体障害とモーターライフ」セミナーが開催され,重度障害者に運転の道を開いたジョイスティックカーの展示も行われた.このころから徐々にではあるが運転という作業に注目するOTが増え,近年ではリハ専門病院で運転適性の評価を行うのはめずらしいことではなくなりつつある.しかし,関連学会の発表をみるかぎり,身体障害および高次脳機能障害分野以外でのOTのかかわりは非常に少ない.一方,運転リハの先進国である米国ではOTが,ロービジョンをはじめ,あらゆる障害の運転適性評価を含めた地域生活のための移動支援にかかわっている.そこで本稿では,まず運転という作業および運転支援の現状を概説し,関係する諸機関の動向と今後の方向性について述べる.
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