徹底分析シリーズ もう一度始めるTIVA
薬物動態から理解するレミフェンタニルとフェンタニル—TIVAをもっと身近に
松本 知之
1
Tomoyuki MATSUMOTO
1
1近畿大学医学部 麻酔科学講座
pp.716-720
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201719
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静脈麻酔について何となくわかったつもりでいたある日,学会の書籍コーナーで一冊の本1)と出会い,自分は何もわかっていなかったと思い知らされたのが静脈麻酔を勉強するきっかけとなりました。全静脈麻酔(TIVA)をコントロールするうえで,血中濃度の変化や薬物動態,脳波モニタリングなどの理解は必要不可欠ですが,習得すれば大きな武器となります。数式や難解な用語のために敬遠しがちなTIVAでも,薬物シミュレーションなどを活用し,「見える化」すれば,麻酔科医にはもちろん,初期・後期研修医にも親しみやすいものになります。
本稿では,研修医が頻用するフェンタニルとレミフェンタニルに絞って解説します。なお,本稿で示すシミュレーションは,Tivatrainer®を用いた,40歳,男性,身長165cm,体重50kgの設定です。
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