特集2 看護学生、臨地実習体験のリアル
2 精神看護学実習による学生の成長体験—その語り、レポート、記録から
清水 隆裕
1
1聖隷クリストファー大学看護学部
pp.229-233
発行日 2021年5月15日
Published Date 2021/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200881
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学生の体験は看護の源泉だ
臨床看護師の目には、実習中の学生はどのように映っているでしょうか。
看護師は学生からしてみたら雲の上の存在です。報告の時は緊張して、自分が何をしたのか、患者がどういう行動を取ったのか、言ったのか、そのような具体的報告で終わりがちです。実習中は複雑な体験をしているにもかかわらず、自分がどのような体験をしているのか、報告でそれを語る思考のゆとりはありませんし、そもそも体験をすらすら言語化するのは困難です。そのため、学生・看護師がどういう体験をしながら臨床に存在しているのか★という、人間存在の根本的な問いや、語り合いがされないまま実習が終わることも多いのも事実です。
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