特集 後輩を育てる―臨床の教育的環境を整えよう
実習による学生の変化と成長
八木 彌生
1
1滋賀県立大学看護短期大学部
pp.770-774
発行日 1996年11月10日
Published Date 1996/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900414
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はじめに
看護は,ある人がほかの人の世話をするという,日常的な行為から発展してきた.しかし,その職をめざす青年期の気質は様変わりしている.「他人のめんどうはあまり見ないが,他人にも迷惑をかけない」生き方がよいと考え1),「自分自身の生活を充実させること」が,「社会のために役だつこと」2)に優先している.
日本看護協会の調査3)によれば,このような状況にあって,しかも多くの職業選択肢の中から,看護学生は「人のためになる仕事」を志向して進学してくるという4).しかしまた,在学中に「やめたいと思ったことがある」者が6割から7割以上いるともいう.
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