連載 精神看護キーワード事典・20
対立しない臨地実習のあり方―学生・実習指導者・教員の関係性を考える
萱間 真美
1
1聖路加看護大学・精神看護学
pp.82-85
発行日 2007年7月15日
Published Date 2007/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100424
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私自身の立場
最初に懺悔しておくと、教員として長いこと働いていながら、業務のなかで最も苦手なのは教育に関することである。また、私は臨床のスタッフをサポートするということの区別を、教育活動と実践とで、できるだけつけないように自分に課してきた。なぜなら現在も過去も、実習でお世話になっている病院では、同時に事例検討や集団療法、管理者のスーパービジョンなどで教員としてではない役割をもっている。だから、私にとって実習先は、実習をお願いする相手であり、なおかつサポートすべきクライアントでもある。だから、学生の実習についてお願いすべきことは伝え、事毎に対応するのはもちろんだが、臨床側がこうしてくれない、ああしてくれないということを悩むことはできない。もし何か問題があるなら、それは私自身がコミットメントしなくてはならない臨床の問題でもあるので、人のせいにはできないのだ。
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