特集 看護学生の論文―大賞・入選論文の発表―看護のこれからを担う学生たちから寄せられた22篇
臨地実習における教員の関わりに対する学生の受け止め―N看護大学における教員―学生間の認識の比較から
大澤 拓
1,2
1長野県看護大学
2中信勤労者医療協会松本協立病院
pp.622-624
発行日 2003年9月25日
Published Date 2003/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663903474
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はじめに
臨地実習は,看護学生にとって学習した知識・技術を現場で実践して自分のものとしていく場であり,人と人との関係として看護を体験していく場である.したがって様々な人間関係が大きな影響を及ぼす.とりわけ実際に実習指導にあたる教員との関係は重要である.丹澤ら(1999)は指導者の1つ1つの言動が,直接間接に学生に影響を及ぼし学習成果を左右すると述べている.学生の意欲に対する教員の影響というものは非常に大きく,学生にとって強い支えとなる.小林(2001)は,教員が学生に対して「発言しやすい雰囲気作り」に配慮していることと,学生の意欲を高めるために「ほめる・認める」,「興味を引き出すきっかけを作る」といったことを心がけていることを明らかにしている.
そこで私は学生に焦点を当て,実際に意欲を高めようと配慮している教員の関わりを学生はどのように受け止めているのかを明らかにしようと考え,卒業研究を行った.研究者が同じ学生という立場であるので,結果には比較的正直な学生の声が集まったように感じる.1つの教育現場の限定された調査ではあるが,学生の声として,発表したい.
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