連載 理論構築を学ぶ─看護現象から知を生むために・4
理論を評価する②クリティークと検証
竹原 歩
1
,
(コラム)坂下 玲子
1,2
1兵庫県立大学看護学部
2兵庫県立大学看護学部臨床研究支援センター
pp.500-507
発行日 2017年8月15日
Published Date 2017/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201426
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理論ユーザーが理論の評価を学ぶ
筆者は看護系大学の教員であり,専門看護師の資格をもつ看護師である。筆者が専門としているのは精神看護学であり,教育・臨床の場でいくつかの理論を用いる。例えば,対象となる人々の心理・行動を理解するために,精神力動論を参考にする。対象となる人々に看護ケアを提供するための患者─看護師関係の構築に,対人関係論を意識する。対象となる人々に提供する看護ケアの方向性を検討するために,セルフケア理論を役立てる。理論ユーザーとして,これらの理論は,教育・臨床の場で実践するための基盤となるものである。
昨年度,博士課程で理論看護学を履修する経験を得た。講義の中では,実践科学としての看護学について理解を深めるために,科学史を振り返り,さまざまな知識の創出のあり方について学んだ。また,理論構築の方法についての学習では,これまで慣れ親しんできた理論の分析や評価に,実際に取り組んだ。
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