焦点 看護研究におけるメタアナリシス
メタアナリシスの方法に関するクリティーク―「翻訳:禁煙への看護介入」を題材に
綿貫 恵美子
1
,
岡 有美
2
,
菊地 千鶴子
3
,
シェザード樽塚 まち子
1
,
時田 純子
4
,
鈴木 紀子
5
,
藤本 薫
6
,
佐々木 裕子
7
1北里大学看護学部
2社会福祉法人聖母会聖母病院産科棟
3相模原市保健所
4前北里大学大学院看護学研究科修士課程
5埼玉県立常磐高等学校
6北里大学大学院看護学研究科
7杏林大学保健学部看護学科
キーワード:
エンドポイント
,
適格基準
,
文献の質
,
データ統合
,
感度分析
Keyword:
エンドポイント
,
適格基準
,
文献の質
,
データ統合
,
感度分析
pp.219-222
発行日 2005年6月1日
Published Date 2005/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681100012
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ここでは本号25ページからの「翻訳:禁煙への看護介入―Cochraneデータベース/システマティック・レビューより」について,メタアナリシスの理解を深めるためのクリティークを行なう。
研究目的(テーマ)および仮説の設定に関して
研究目的は「成人の喫煙行動に対する,禁煙のための看護介入の有効性を確定すること」であるとして,研究の意義とともに明確に述べられている。目的に合わせ,テーマも「禁煙への看護介入」と簡潔に記されている。さらに実際の検証に向け,看護師による禁煙介入について5つの仮説が立てられている。これらは,単に看護介入が有効か否かではなく,どのような介入の場合に有効かを検証できるような仮説となっている。後述の適格基準により仮説の内容を具体的に定義づける(例えば,より徹底した介入とはどのようなことか)ことで,この仮説に沿ってメタアナリシスを用いた有効性の検証が適切に行なえるようになっている点から,妥当な設定と考えられる。
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