教育研究
看護教育—その実習に関する検討
福崎 哲
1
1京都大学医療技術短期大学部
pp.871-877
発行日 1988年12月25日
Published Date 1988/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908606
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はじめに
今日の看護界で今尚,話題になるのは,看護は看護学かそれとも学に括弧がついて看護(学)か,あるいは看護(法)なのか,である.今後とも大いに論議を尽くして実りある解答を引き出すべきであるが,そう簡単に決着がつくわけではなかろう.仮に将来,れっきとした看護学としての自信が得られても,その時代に周辺がどう変化しているかの情勢判断をする外に,何よりもその時点で,社会にどう貢献しているかの目先の実績が問われるのは明らかである.つまり,木を見て森を見ずでは,事は一向に進まず,かといって,足下の苗木を粗末に扱うこともできない.
そこで,看護のおかれている社会環境を踏まえながら,実習一般に関する問題点に論及することを試みた(雑誌『ナースステーション』に発表した‘老人ホームを拠点とした基礎実習試論’,19(3),1988を参照してほしい).
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