特集 授業としての臨地実習
看護学実習に関する看護教育学的検討
舟島 なをみ
1
1千葉大学看護学部
pp.108-114
発行日 1996年2月25日
Published Date 1996/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901312
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はじめに
わが国の過去5年間の看護学教育研究の動向を調査した研究は,総数783件の内,看護学実習に関するものが333件あり,この数は看護学教育研究総数の42.5%にあたることを明らかにした1).看護学教育研究のこの現状は,看護学教育に携わる教師が実習という授業形態を極めて重要視しているとともに,実習という授業の中に解決を要する多様な問題が潜んでいるという事実を示している.
この看護学実習は,基礎,成人,小児,母性,老人等の看護学各領域の中で行われており,各領域の特徴を踏まえ展開される.しかし,これらをさらに効率よく看護学各領域で展開していくためには,どの領域においても活用可能で,かつ普遍的な実習に関する知識を整理し,それを土台とし,看護学各領域の特徴を反映した実習のあり方を検討する必要がある.
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