学生の体験と学習内容をつなぐ授業構造

はじめに

　教室や実習室，臨地実習という教育の場で，学生の興味や関心を核として，看護の学習が広がり，深まることは看護教員の共通のねがいであろう．一方，人間の生命活動に直接的な影響をおよぼす職業である看護の学習は，卒業時に一定水準の認知的・実践的な能力の獲得が要求されており，看護教員に課せられた責務は重大である．

　学生の主体的な取り組みの中で，必要とされる学習内容が学び取れるような授業を実現するために，前項で紹介したCAI教材や体験的学習，グループワークなどの学習形態を組み合わせた授業を展開した．学生の興味，関心，自分自身の体験と看護の学習が結びつく授業への取り組みを報告したい．