連載 ティーチング・ポートフォリオ作成講座・8
ティーチング・ポートフォリオの初稿の作成─小林由実さん(神奈川県立保健福祉大学)の第1回メンタリング事例とともに 前編
栗田 佳代子
1
,
吉田 塁
2
1東京大学大学総合教育研究センター
2東京大学教養学部
pp.1008-1015
発行日 2018年11月25日
Published Date 2018/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201128
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はじめに
前回は,スタートアップシート(SUS)について解説しました。SUS作成は,TPチャートとともにティーチング・ポートフォリオ(TP)作成ワークショップにおける事前課題の1つです。前回まででTPチャートとSUSがそろいました。
今回は,TP作成ワークショップにおけるTP作成にならい,これら事前課題をふまえて初稿を作成していきます。TP作成ワークショップでは,いきなりTP全体を完成させることはせず,初稿,第二稿,第三稿それぞれに作成のゴールを定めて書き進めていきます。
初稿作成では,TPチャートとSUSで一度振り返った教育活動を「メンタリング」によってさらに掘り下げ,より深い教育理念を見出していきます。メンタリングとは,TP作成者(メンティー)の振り返りを深めることを目的とした,メンティーと作成支援者(メンター)1対1の対話です。今回は,初稿作成時に行われる実際のメンタリングの事例の前半部分を紹介し,メンタリングがどのようなメンターの問いかけで進行し,理念が深まっていくのかを追体験していただきます。それを自分の初稿作成に役立ててみましょう。
今回の目標
・初稿のゴールを説明できる
・初稿作成のためのメンタリングを追体験し,
・自分の理念の深めることに役立てる
・メンターの問いかけの観点を知る
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