看護教育研究
当事者参加授業の成果―慢性疾患をもつ患者の看護に関する教育方法の一考察
仲沢 富枝
1
1山梨県立看護大学短期大学部
pp.406-411
発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100057
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当事者参加授業に至る経過
先に「慢性疾患をもつ患者の看護に関する教育内容の一考察」(本誌,Vol.43 No.2)の中で,看護基礎教育における教育内容の構築について報告した。具体的には理論学習として「講義による理論教育の内容検討」,実践学習(学内演習・臨地実習)として学内演習(以下,演習)をとりあげ,「演習による教育の内容検討」を基本に,演習の成果(本誌,Vol.42 No.5)をまとめた。
医療現場では入院期間の短縮と人口の高齢化に伴って,ますます慢性疾患をもつ患者の看護の必要性は高まっている。このような現状をふまえて,本学では,講義で事例を提示し,看護理論を活用して看護の対象を統合された,全体的な存在としてのhuman responsesをふまえた看護援助を考えている。そして看護援助のうちの1つを,具体的に演習するという方法をとっている。これは,現実に接近するための疑似体験であり,看護するものとしての自己洞察となりえている。
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