Japanese
English
症例
慢性肺心症に対する一考察
A Consideration on Primary Chronic Cor Pulmonare.
福西 泰三
1
Taizo Fukunishi
1
1信州大学医学部病理学教室
1Department of Pathology, Faculty of Medicine, Shinshu University
pp.140-143
発行日 1958年2月15日
Published Date 1958/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200596
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肺動脈硬化症とそれに伴う右心の肥大,拡張を来す疾患はAyerza (1901)によつて報告されて以来慢性肺心症として種々論ぜられて来たが,White,Spain & Handler,Scott & Garvin,三瀬及び渡辺等は肺気腫の場合に高率に発現する事を報じている。肺心症に関して本邦では三瀬及び渡辺,野崎及び池主,五島及び樋川,西井及び竹村等の報告があるが,肺に原発したと考えられる多発性肺血栓症或は原発性肺動脈硬化症による慢性肺心症は比較的少い様である。私は原因不明の多発性肺血栓症並に肺動脈硬化症があり,ために慢性肺心症を起した稀な1例を報告し,肺心症に対する若干の考察をして見たい。
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