Japanese
English
研究と報告
フレイルから改善した地域在住高齢者の特徴—JAGES縦断研究
Characteristics of community-dwelling older adults improved from frailty:JAGES longitudinal study
渡邉 良太
1
,
竹田 徳則
2
,
林 尊弘
2
,
金森 悟
3,4
,
辻 大士
5
,
近藤 克則
5,6
Ryota Watanabe
1
,
Tokunori Takeda
2
,
Takahiro Hayashi
2
,
Satoru Kanamori
3,4
,
Taishi Tsuji
5
,
Katsunori Kondo
5,6
1津島市民病院リハビリテーション室
2星城大学リハビリテーション学部
3東京医科大学公衆衛生学分野
4伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
5千葉大学予防医学センター
6国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター
1Rehabilitation Department, Tsushima City Hospital
2Department of Rehabilitation and Care, Seijoh University
3Department of Preventive Medicine and Public Health, Tokyo Medical University
4ITOCHU Techno-Solutions Corporation
5Center for Preventive Medical Sciences, Chiba University
6Center for Gerontology and Social Science, National Center for Geriatrics and Gerontology
キーワード:
改善要因
,
予防
,
虚弱
,
大規模
,
縦断研究
Keyword:
改善要因
,
予防
,
虚弱
,
大規模
,
縦断研究
pp.853-862
発行日 2018年9月10日
Published Date 2018/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201419
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要旨 【背景】フレイルは可逆性であるが,改善した者の特徴を明らかにした報告は少ない.本研究では,フレイルの状態から改善した地域在住高齢者の要因を検証する.【方法】日本老年学的評価研究のデータを用いた縦断研究である.分析対象は,2010〜2011年度と2013年度の2時点ともに自記式郵送調査に回答した65歳以上地域在住高齢者で,2010〜2011年度にフレイルであった12,559名のうち,2013年度にフレイルの判定が可能であった11,323名とした.目的変数はフレイルからの改善状況とし,説明変数は基本属性,身体,心理,社会的要因,生活習慣を含む23要因としたポアソン回帰分析を男女別に行った.【結果】改善に有意な関連(p<0.05)を示した要因は歩行時間30分/日以上(男女),手段的日常生活活動(instrumental activities of daily living;IADL)自立(男女),友人と会う頻度月1回以上(男女),肉・魚摂取頻度週4回以上(女性)など15要因が示された.【結語】フレイルからの改善には,歩行時間や食物摂取頻度,社会的要因に着目することが有用であることが示唆された.
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