Japanese
English
症例報告
レミエール症候群後に脊髄炎を合併した1症例におけるリハビリテーション経過
Rehabilitation for myelitis after Lemierre's syndrome:a case report
桑原 裕也
1
,
渕上 健
1,2
Yuya Kuwahara
1
,
Takeshi Fuchigami
1,2
1医療法人えいしん会岸和田リハビリテーション病院リハビリテーションセンター
2畿央大学大学院健康科学研究科神経リハビリテーション学研究室
1Rehabilitation Center, Kishiwada Rehabilitation Hospital
2Department of Neurorehabilitation, Graduate School of Health Science, Kio University
キーワード:
レミエール症候群
,
脊髄炎
,
帰結予測
Keyword:
レミエール症候群
,
脊髄炎
,
帰結予測
pp.863-866
発行日 2018年9月10日
Published Date 2018/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201420
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はじめに
レミエール症候群は上気道感染症の後に,嫌気性菌による内頸静脈の血栓性静脈炎を起こし,重症肺血栓から多発性転移性感染を来す重篤な全身感染症である1).近年では抗菌薬の発展により,罹患率が100万人に0.6〜2.3人と報告されており,forgotten diseaseとして扱われるほど稀な疾患とされている2).症状としては上気道症状や扁桃炎,咽頭炎から始まり,静脈性の遠隔感染層によりさまざまである.79〜100%が肺へ,13〜27%が骨・関節へ転移する3).レミエール症候群後に脊髄炎を呈した報告は,Parkら4)とKempenら5)の論文における2例だけであり,筆者らの知る限りリハビリテーションの経過に関する報告は見当たらない.
今回,レミエール症候群後に脊髄炎を呈した症例に対して帰結予測を行い,アプローチを行ったので以下に報告する.
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