Japanese
English
研究と報告
狭義の通いの場への1年間の参加による介護予防効果—JAGES松戸プロジェクト縦断研究
Care prevention effects of 1-year participation in community group: JAGES-Matsudo project longitudinal study
阿部 紀之
1,2
,
井手 一茂
3,4
,
辻 大士
3,5
,
宮國 康弘
6
,
櫻庭 唱子
2
,
近藤 克則
3,6
Noriyuki Abe
1,2
,
Kazushige Ide
3,4
,
Taishi Tsuji
3,5
,
Yasuhiro Miyaguni
6
,
Shoko Sakuraba
2
,
Katsunori Kondo
3,6
1袖ケ浦さつき台病院リハビリテーション部
2千葉大学大学院医学薬学府
3千葉大学予防医学センター
4長谷川病院地域包括支援課
5筑波大学体育系
6国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター
1Department of Rehabilitation, Sodegaura Satsukidai Hospital
2Graduate School of Medicine and Pharmaceutical Science, Chiba University
3Center for Preventive Medical Sciences, Chiba University
4Department of Community General Support, Hasegawa Hospital
5Faculty of Health and Sports Sciences, University of Tsukuba
6Center for Gerontology and Social Science, National Center for Geriatrics and Gerontology
キーワード:
通いの場
,
サロン
,
元気応援くらぶ
,
要介護リスク
,
松戸プロジェクト
Keyword:
通いの場
,
サロン
,
元気応援くらぶ
,
要介護リスク
,
松戸プロジェクト
pp.61-67
発行日 2022年1月10日
Published Date 2022/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202406
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要旨 [目的]千葉県松戸市が取り組む通いの場(元気応援くらぶ)事業またはその他の通いの場(グループ活動や会)への1年間参加による介護予防効果を検証すること.[方法]対象は2017年と2018年の日本老年学的評価研究の調査に回答した高齢者3,111名.目的変数を1年後の「要支援・要介護リスク尺度」3点以上悪化,説明変数を通いの場それぞれへの参加あり,参加なしの3群,調整変数を世帯構成,外出頻度,主観的健康感,主観的経済状況,手段的日常生活動作,要介護リスク点数としたポアソン回帰分析を行った.[結果]参加なし群(1,081名)と比べて元気応援くらぶ参加群(158名)の1年後の要介護リスク尺度3点以上悪化のincidence rate ratioは,75歳以上で0.54(95%信頼区間0.32〜0.90),女性で0.65(0.44〜0.97)であった.その他の社会参加者(1,748名)では有意な関連を認めなかった.[結語]狭義の通いの場に参加している後期高齢者と女性で,1年後の要介護リスク尺度3点以上の悪化は有意に少なく,介護予防効果が示唆された.
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