Japanese
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研究と報告
Locked-in症候群の1症例を通しての自助具的アプローチ―マイクロ・コンピュータを使用したOne Switch Communication Aidの試作
An Approach to Locked-in Syndrome: A Trial Production of One Switch Communication Aid by using Micro Computer.
清宮 良昭
1
,
野田 恒彦
2
,
大濱 牧子
3
,
奥村 園子
3
,
藤本 泰子
3
Yoshiaki Seimiya
1
,
Tsunehiko Noda
2
,
Makiko Ohama
3
,
Sonoko Okumura
3
,
Taiko Fujimoto
3
1国立犀潟療養所附属リハビリテーション学院
2信楽園病院神経内科
3信楽園病院リハビリテーション科
1Saigata School of Rehahilitation.
2Department of Neurology, Shinrakuen Hospital.
3Department of Rehabilitation Medicine, Shinrakuen Hospital.
キーワード:
Locked-in症候群
,
コミュニケーションエイド
Keyword:
Locked-in症候群
,
コミュニケーションエイド
pp.303-307
発行日 1981年4月10日
Published Date 1981/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104526
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はじめに
1966年Plum & Posner1)は,意識が清明でありながら垂直眼球運動および瞬目以外の随意運動が完全に障害され,剖検で両側橋底部に梗塞が認められた症例をLockcd-in症候群として報告した.一般に本症候群では短期間で死亡するものも多いが,比較的若年者(40歳以下)では半数が生存する2)という.そこで,生存し得た場合には,意志伝達をいかにするかが問題となる.中には,2年間も同じ状態で生存を続け,瞬目によるモールス信号を使って複雑な意志伝達を行った症例3)もある.
著者らは,13歳という若年でなんら誘因がなく突発的に発症したLocked-in症候群の1例を経験し,その意志伝達の手段として,マイクロ・コンピュータを使用したOne Switch Communication Aid(以下OSCAと略す)を試作し,良好な結果を得たので報告する.
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