Siesta
コンピュータと人間
AKI
pp.77
発行日 1993年10月30日
Published Date 1993/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410901881
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家族サービスで,最近できたばかりのテーマパークに出かけた。その建造物の屋根は開閉式の巨大なドームであり,中は同時に1万人もの人間を収容できる人工海岸と自由に高さを調整できる波があり,天候によらず,一年中海水浴シミュレーションを楽しめるようになっている。鮫やクラゲはいないし,沖に流されることもない。きわめて安全である。また,入場するときにバーコードの印刷されたバンドを購入し手首に巻いておけば,ドーム内の娯楽施設やレストランはバーコードを機械に読み込ませるだけで利用でき,帰るときに未使用料金が払い戻される。キャッシュは不要だ。設備,運営,サービスすべてがコンピュータ制御されていることに驚いた。
超音波乳化吸引術もマイコンあっての医療である。しかし,あくまで人間が主体だ。知らぬ間にコンピュータの奴隷になっていることのないよう,十分気をつけたい。コンピュータは人間に奉仕するためにあるのだ。
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