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特集 第9回脳のシンポジウム
主題:代謝性神経筋疾患
Lesch-Nyhan症候群—生理学的ならびに培養細胞における病態生化学的検討
Lesch-Nyhan syndrome: Physiological studies and biochemical studies in cultured skin fibroblast
竹下 研三
1
Kenzo TAKESHITA
1
1鳥取大学医学部脳神経小児科
1Section of Child Neurology, Brain Research Institute, Tottori Univ. School of Med
pp.1073-1081
発行日 1973年12月10日
Published Date 1973/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903575
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はじめに
Lesch-Nyhan症候群(以下L-N症候群と略)は,精神運動発達の遅れ,自己咬傷,高尿酸血症を主たる症状とする家族性疾患である。1964年M. LeschおよびW. Nyhan1)によってプリンde novo合成の過剰亢進であることが証明された。今日まで不完全例が1例女性に報告3)されているのみで,他はすべて男性のみに発症し伴性劣性遺伝形成をとるとされている。1967年Seegmiller3)らによってプリン代謝におけるhypoxanthine,guanineのsalvage合成に関与する酵素hypoxanthine-guaninc phosphoribosyltransferase(以下HGPRTと略)の欠損であることが証明された。
今回,われわれはこの疾患の神経症状,代謝上の問題図1症例7歳男児。不随意運動の表面筋電図パターン。について2,3の検討を行なったので報告する。
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