Japanese
English
特集 遺伝子疾患解析の発展
Lesch-Nyhan症候群
Lesch-Nyhan Syndrome
小笠原 信明
1
Nobuaki Ogasawara
1
1愛知県心身障害者コロニー,発達障害研究所遺伝学部
pp.38-41
発行日 1988年2月15日
Published Date 1988/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905095
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DNAやRNAを構成しているヌクレオチドには,プリンヌクレオチドとピリミジンヌクレオチドの2種類がある。プリンヌクレオチドは図1のように糖やアミノ酸から新しくつくられるde novoの合成ルートの他に,再利用のルート,すなわちサルベージルートで合成される。サルベージルートの酵素の一つにヒポキサンチン・グアニンホスホリボシールトランスフェラーゼ(HPRT)という酵素がある。この酵素は図に示したように,ヒポキサンチンあるいはグアニンとPRPPとから,IMPあるいはGMPをつくる反応を触媒している。この酵素の遺伝子はいわゆるhouse keeping geneでほとんどすべての組織で発現し,酵素活性が認められるが,脳,とくに基底核で活性がもっとも高い。
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