特集 メンタルヘルス時代の総合診療外来—精神科医にぶっちゃけ相談してみました。
【各論2】総合診療医から精神科医への“ぶっちゃけ”相談集
Q7 いわゆる困った人で、クレーマーっぽくて多弁で、診療に非常に時間がかかって困っています。どうしたらよいでしょうか?
田村 修
1
1勤医協中央病院 精神科・リエゾン科
キーワード:
対応困難な状況
,
difficult clinical encounter
,
患者要因
,
patient characteristics
,
医師要因
,
physician characteristics
,
状況要因
,
situational issues
,
BATHE technique
,
陰性感情
Keyword:
対応困難な状況
,
difficult clinical encounter
,
患者要因
,
patient characteristics
,
医師要因
,
physician characteristics
,
状況要因
,
situational issues
,
BATHE technique
,
陰性感情
pp.999-1001
発行日 2021年8月15日
Published Date 2021/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203317
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
来るたびに難癖のような発言を一方的に聞かされる、言質を取られないよう腫れ物に触るような対応で神経が磨り減る、診療時間がありえないくらい長くなり他の患者への迷惑にもなる、うんざりしているのに他所へ行ってくれない…等々、どれも目に浮かぶような診療の光景です。いくつかの調査報告によれば、プライマリ・ケア診療場面の約15%は「困難な状況」に該当するとのことです。困難に立ち向かっている読者の皆さんに、まずは敬意を表します。
このような、医師にとって対応困難な状況(difficult clinical encounter)は、患者要因(patient characteristics)、医師要因(physician characteristics)、状況要因(situational issues)の3要素で構成されます1)。それぞれの代表的な内容を表1に示します。
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.