特集 メンタルヘルス時代の総合診療外来—精神科医にぶっちゃけ相談してみました。
【各論2】総合診療医から精神科医への“ぶっちゃけ”相談集
Q6 外来の初診で「メンタルがやられて眠れないので薬が欲しい」という30代の男性がやってきました。どう考えたらよいでしょうか?
塚原 美穂子
キーワード:
主訴の解像度
,
背景の状況と動機
,
睡眠障害
,
マズローの5段階欲求説
Keyword:
主訴の解像度
,
背景の状況と動機
,
睡眠障害
,
マズローの5段階欲求説
pp.995-998
発行日 2021年8月15日
Published Date 2021/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203316
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昨今は「メンタルの問題」「メンタルが病んだ」など、「メンタル」というワードが気軽に使われることが多く、精神科医としては精神・心理面に焦点が当たることは喜ばしいことと考えてはいるが、「メンタル」の意味するところはさまざまであり、当事者がどのような意味で使用しているかを今一度、考えてみる必要がある。
本タイトルの訴えには、「メンタルがやられている」「眠れない」「薬が欲しい」の3つの要素があり、互いに関連があるようでいて、実はそれぞれ独立した内容である。「メンタルがやられた→(そのため)眠れない→(だから)薬が欲しい」という困りごとに対し、患者自身のアセスメントが行われている。どれも主訴であるが、どれが困りごとの核心なのかについて医療者がアセスメントを行うには、その内訳を知る必要がある。
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