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編集後記
近藤 幸尋
pp.716
発行日 2014年8月20日
Published Date 2014/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413103675
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臨床泌尿器科の編集後記も小職にとって2回目となりました。泌尿器科の臨床においては,いやすべての臨床において,患者の急変は避けて通れないものです。しかしこの急変において,医師としての真価が問われるものでもあります。患者の急変に対して冷静かつ確実な対応をすること,およびできることが医師としての理想でもあります。急変に対応するためには,過去にその経験があることや年長者などその周囲で経験があることのほかに「読んだことある」や「聞いたことある」などの情報をもとに行うことも少なくありません。このように経験していなくても読んだ知識が一医師の引き出しを増やし,臨床で患者のためになることも少なくありません。
そこで本号では「泌尿器科で起きる患者の急変―なにを考え,どのように対応するか!」を特集とさせていただいております。残念ながら小職の案件ではなく,偉大ないまや編集顧問となった先生の発案であります。本特集は,I.外来処置時,II.泌尿器科検査時,III.手術中,IV.手術後,V.癌薬物療法時と,泌尿器科臨床で実際に遭遇したときに困ることを諸先生に解説していただいております。危機的な急変が中心でありますが,外来でのトラブルまでバラエティーに富んでおります。これらを読み終えた際には,臨床経験のない事例に関して,先生方の引き出しが増えることを望んでおります。
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