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編集後記
近藤 幸尋
pp.166
発行日 2019年2月20日
Published Date 2019/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413206492
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先生方は,「おマメ」という言葉をご存知でしょうか.小職が小学校時代の外でドッジボールなどをしていた際によく使われていた言葉です.小職には5つ年上の姉がおり,小さい頃によく姉の友人と遊ぶことが多かったのですが,その際に,全体からは小さな子なので「おマメ」として参加させてもらっていました.例えば缶蹴りの際には,一緒に参加し隠れてから鬼の缶を蹴るように動くわけですが,「おマメ」は捕まっても鬼になることはなく,缶を蹴っても有効にならず,ただ単に隠れることで参加させてもらっているようなものでした.このようにその場の雰囲気を味わうだけが「おマメ」なのです.
最近の大学の教育プログラムでは,クリニカルクラークシップと称して臨床参加型の教育を行う目的で,第4学年の学生がベッドサイドに回って来ます.小職の時代は「先輩の背中を見て学べ」の姿勢でしたので,IVHカテーテルの穿刺の手技などを「こんなふうに見えない血管を穿刺するんだ」と,それなりに臨床の雰囲気を味わって満足していたように思います.穿刺する先生の説明も決して客観的な説明でなく,いわゆる職人が針先の感覚で内頸静脈や鎖骨下静脈を穿刺するのを見て,わけもわからずノートをとっていたものでした.
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