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あとがき
玉木 毅
pp.650
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205808
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ミラノで開催されたWCD(World Congress of Dermatology)に出席してきた.会場のMiCo(Milano Congressi)は波打ったような屋根の個性的な建物で,さすが「ファッションとデザインの国」イタリアという感じであったが,隣接した区域に見本市会場跡地の再開発で建設された複合総合施設「シティライフ」があり,これまた個性的な高層ビルが3棟並んでいた.その一つの“Generali Tower”は,新国立競技場の旧デザイン案が採択されるも法外な建設費用で物議を醸しお蔵入りとなり,その後急逝された建築家ザハ・ハディド氏の設計だそうである.もう1棟の“Allianz Tower”は,日本人の磯崎新氏によるもので,イタリアで一番高いビルとのことである.再開発でミラノにもこうした高層ビルが増え,ミラノ一の観光スポットであるドゥオモの屋根からの眺望にもこうした高層ビル群が加わり,以前とちょっと違ったイメージであった.賛否両論あろうが,パリやロンドンも同じような状況で,これも世の流れなのであり,同じ高層ビルでもさすが「イタリア流」,一つ一つデザインが凝っているといったところであろうか.
ミラノ中心部の街並みは,歴史と伝統を感じさせる景観が見事に維持されており,例えばエマヌエーレ2世のガッレリアの中には,マクドナルドやバーガーキングなどの店舗もあるのだが,ロゴは黒バックに金の落ち着いたものに変えられ,周囲に完全に溶け込みぱっと見にはわからない(営業的にはマイナス?).
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