Japanese
English
症例報告
ATP2C1遺伝子に変異を同定したHailey-Hailey病の1例
A case of Hailey-Hailey disease with a mutation in the ATP2C1 Gene
重原 庸哉
1
,
下村 裕
1
,
奥田 長三郎
2
,
阿部 理一郎
1
Yohya SHIGEHARA
1
,
Yutaka SHIMOMURA
1
,
Chouzaburo OKUDA
2
,
Riichiro ABE
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科皮膚科学分野
2奥田皮膚科クリニック
1Division of Dermatology, Graduate School of Medical and Dental Sciences, Niigata University, Niigata, Japan
2Okuda Dermatology Clinic, Niigata, Japan
キーワード:
Hailey-Hailey病
,
家族性良性慢性天疱瘡
,
ATP2C1遺伝子
,
ナンセンス変異
Keyword:
Hailey-Hailey病
,
家族性良性慢性天疱瘡
,
ATP2C1遺伝子
,
ナンセンス変異
pp.137-140
発行日 2017年2月1日
Published Date 2017/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204991
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要約 66歳,女性.約5年前から夏期に増悪する再発性の紅斑,びらんを両腋窩に認めた.近医で湿疹と診断されstrongクラスのステロイドを外用していたが,症状を繰り返すため,精査目的に当科を紹介され受診した.患者の父親にも同様の皮膚症状を認めた.皮膚生検組織では,表皮内の裂隙形成と表皮角化細胞の棘融解を認めた.患者の末梢血DNAを用いて遺伝子解析を施行した結果,ATP2C1遺伝子に既知のナンセンス変異をヘテロで同定した.以上より,家族性良性慢性天疱瘡(Hailey-Hailey病)と診断した.間擦部に再発性の紅斑,びらんを繰り返す症例では同症を考える必要がある.
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