Japanese
English
症例
肛囲に生じたHailey-Hailey病の1例
Hailey-Hailey Disease in The Perianal Region
原田 侑弥
1
,
渡邊 恒輔
1
,
髙橋 美咲
1
,
新山 史朗
1
,
福田 英嗣
1
Yuya HARADA
1
,
Kousuke WATANABE
1
,
Misaki TAKAHASHI
1
,
Shiro NIIYAMA
1
,
Hidetsugu FUKUDA
1
1東邦大学医療センター大橋病院,皮膚科(主任:福田英嗣准教授)
キーワード:
肛囲
,
Hailey-Hailey病
,
家族性良性慢性天疱瘡
,
ATP2C1遺伝子
,
haploinsufficiency
Keyword:
肛囲
,
Hailey-Hailey病
,
家族性良性慢性天疱瘡
,
ATP2C1遺伝子
,
haploinsufficiency
pp.327-330
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001843
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46歳,女性。母,妹に同症あり。10年前より鼠径部の痒みを自覚し,他院で体部白癬の診断のもと加療されたが改善なく当科を受診した。初診時,肛囲に痒みを伴う浸軟した痂皮,びらん,小水疱を認めた。病理組織学的所見は表皮に棘融解と裂隙形成,好酸性の細胞質を有す円形細胞を認めた。Strongクラスのステロイド外用薬で加療するも著効なく,涼しい季節に改善傾向があった。遺伝子検査にてATP2C1遺伝子変異を認め,Hailey-Hailey病と診断した。自験例は,体部白癬や脂漏性皮膚炎として長期間加療されていたが改善せず,初診時診断に苦慮した症例であったが,間擦部に再発性の浸軟した痂皮やびらんを認める際は,本症も念頭に置く必要がある。
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