Japanese
English
症例報告
結節性梅毒の1例
A case of syphilis tuberosa
太田 かおり
1
,
宇野 裕和
1
,
永田 茂樹
2
Kaori OTA
1
,
Hirokazu UNO
1
,
Shigeki NAGATA
2
1昭和大学医学部皮膚科学教室
2公立昭和病院皮膚科
1Department of Dermatology,Showa University,School of Medicine
2Department of Dermatology,Showa General Hospital
キーワード:
第3期梅毒
,
結節性梅毒
,
肉芽腫
Keyword:
第3期梅毒
,
結節性梅毒
,
肉芽腫
pp.508-511
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100925
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67歳,男性.10年前に胆嚢炎手術の際に輸血歴があった.初診の約2年前より両前腕,大腿に皮疹が出現し,近医で処方されたステロイド外用で軽快・再発を繰り返していた.約1年前より消退しなくなった.初診時,両前腕および大腿に暗紅色から暗紫紅色の浸潤を触れる紅斑や結節が散在性に多発していた.一部は辺縁が堤防状に隆起し,環状ないし馬蹄形を示していた.血液検査では,RPR128倍,TPHA20,480倍であった.病理組織では,真皮内に多核巨細胞を伴う類上皮細胞肉芽腫が存在し,好中球,リンパ球,形質細胞が混在していた.第3期梅毒のうち結節性梅毒と診断した.アモキシシリン1,500mg/日を6か月間投与し,皮疹は瘢痕を残して治癒した.現在まで解離性大動脈瘤や脊髄癆はない.
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