Japanese
English
症例報告
結節性梅毒の1例
A case of nodular syphilis
工藤 沙織
1
,
宮本 樹里亜
2
,
石橋 正史
1
,
笠原 延子
1
,
陳 科榮
1
Saori KUDO
1
,
Juria MIYAMOTO
2
,
Masafumi ISHIBASHI
1
,
Nobuko KASAHARA
1
,
Ko-Ron CHEN
1
1東京都済生会中央病院皮膚科
2慶應義塾大学医学部皮膚科
1Department of Dermatology,Tokyo-to Saiseikai Central Hospital,Tokyo,Japan
2Department of Dermatology,Keio University,School of Medicine,Tokyo,Japan
キーワード:
結節性梅毒
,
第3期梅毒疹
,
肉芽腫性梅毒
Keyword:
結節性梅毒
,
第3期梅毒疹
,
肉芽腫性梅毒
pp.783-787
発行日 2009年9月1日
Published Date 2009/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102413
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要約 60歳,男性.20年前より右環指に,約7か月前より右前腕に,6か月前より右上腕に,自覚症状を伴わない,一部びらん・痂皮を伴う紅斑や紅色結節が出現したため,当科を受診した.右上腕の紅色結節より皮膚生検を施行し,真皮にサルコイド型肉芽腫および柵状肉芽腫がみられた.また,血管や末梢神経周囲に多数の形質細胞の浸潤を認めた.TP定量(TPPA法)10,240倍,STS定量(RPR法)2倍であった.以上より,第3期梅毒疹の,結節性梅毒と考えた.バイシリンG®投与で瘢痕を残して治癒した.第3期梅毒疹である結節性梅毒は稀な疾患であり,本症例のように無痛性紅色結節を呈し,著明な真皮内の形質細胞浸潤を伴い,肉芽腫を形成するのが特徴である.
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