Japanese
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特集 梅毒
臨床的に悪性リンパ腫との鑑別を要した結節性梅毒の1例
Nodular syphilis requiring clinical differentiation from malignant lymphoma
船積 雅登
1
,
盛山 吉弘
1
,
松永 剛
2
Masato FUNAZUMI
1
,
Yoshihiro MORIYAMA
1
,
Tsuyoshi MATSUNAGA
2
1総合病院土浦協同病院,皮膚科(主任:盛山吉弘部長)
2松永皮フ科クリニック,鹿嶋市
キーワード:
結節性梅毒
,
第2期梅毒
,
悪性リンパ腫
Keyword:
結節性梅毒
,
第2期梅毒
,
悪性リンパ腫
pp.699-702
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004592
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41歳,男性。右乳房に紅色結節が集簇し,鶏卵大の局面を形成した。皮膚生検では真皮の血管周囲,付属器周囲に形質細胞,リンパ球および組織球の稠密な浸潤を認めたが,肉芽腫形成はみられなかった。抗スピロヘータ抗体を用いた免疫染色が陽性であった。アモキシシリン内服で色素沈着を残して平坦化した。結節を呈する臨床像から,梅毒のなかでも結節性梅毒と考えられた。結節性梅毒は教科書的には第3期梅毒疹であるが,第2期でも認められることがある。自験例は病期分類にあたり,肉芽腫形成がみられなかった点,通常第3期では陰性となる抗スピロヘータ抗体染色が陽性であった点から第2期の結節性梅毒と診断した。
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