Japanese
English
症例
小児難治性てんかんに対して処方された臭化カリウムによって生じた結節性臭素疹の1例
Bromoderma Tuberosum Caused by Potassium Bromide Administrated for Pediatric Intractable Epilepsy
山内 輝夫
1
,
高橋 奈々子
1
,
國廣 佳奈
1
,
永田 茂樹
1
Teruo YAMAUCHI
1
,
Nanako TAKAHASHI
1
,
Kana KUNIHIRO
1
,
Shigeki NAGATA
1
1昭和大学江東豊洲病院,皮膚科(主任:永田茂樹教授)
キーワード:
結節性臭素疹
,
痤瘡様臭素疹
,
移行型
,
小児難治性てんかん
,
臭化カリウム
Keyword:
結節性臭素疹
,
痤瘡様臭素疹
,
移行型
,
小児難治性てんかん
,
臭化カリウム
pp.1445-1448
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002170
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10歳,男児。生後5カ月より痙攣発作を繰り返し,難治性てんかん,メチルマロン酸血症と診断された。難治性てんかんに対して臭化カリウム内服を開始した。10歳時,臭化カリウム増量後より,両下腿,左頰部に紅色結節が出現した。抗菌薬には反応を示さず,細菌,真菌,抗酸菌培養は陰性であった。病理組織学的には真皮中層に囊腫構造を認め,囊腫壁には偽癌性増殖がみられた。上記から結節性臭素疹と診断した。臭化カリウム中止後,1カ月で皮疹は軽快した。臭化物含有の鎮痛薬や胃薬が市販されており,難治性てんかんに対して臭化カリウム使用例が増加しているため,臭化物を内服している症例では皮膚症状に注意が必要である。
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