特集 二交替制勤務と管理者の課題
リーダーシップは変化の原動力―管理者の推進力で定着した二交替制
市川 幾恵
1
1昭和大学病院
pp.313-319
発行日 1996年5月10日
Published Date 1996/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901950
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はじめに
現在わが国の一般病院における勤務体制は,均等三交替制の日勤,準夜勤,深夜勤が主流で,7割以上がこの体制であるが,夜勤の問題は,つねに看護婦のかかえる課題の1つである.
夜勤が,食事時間,睡眠時間の不規則化や胃腸障害,慢性疲労の原因となって生体リズムに反することについては,すでに多くの検討があり,経験的にも明らかである.看護婦の退職理由の中にも「夜勤がつらい」「夜勤を続ける体力に自信がない」「もっとゆとりのある生活をしたい」などの声がいつも聞かれている.週休二日制となって労働時間は週40時間となったが,基準看護を目安にした看護要員の配置の現状では,看護業務は高密度化し,時間外勤務を減らすことは困難である.しかも病院経営はかつてない厳しさに直面しているので,単に看護要員の増加を求めることなど考えられず,いかにコストを削減するかが議論されている.
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