解説
肝炎ウイルス再活性化を起こす薬剤とスクリーニング
海老沼 浩利
1
1国際医療福祉大学医学部消化器内科
キーワード:
hepatitis B virus
,
reactivation
,
immunosuppressive therapy
,
chemotherapy
,
HBV-DNA
Keyword:
hepatitis B virus
,
reactivation
,
immunosuppressive therapy
,
chemotherapy
,
HBV-DNA
pp.488-493
発行日 2025年5月28日
Published Date 2025/5/28
DOI https://doi.org/10.69337/D202505-075-16
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持続感染している病原体は,体内で宿主の免疫と微妙にバランスを保っている.しかし,化学療法などの治療により宿主の免疫が低下すると,感染している病原体が増加し,宿主に悪影響を及ぼすようになる.これが再活性化である.すべての持続感染しうる病原体であればウイルスに限らず,ニューモシスチスなどの原虫,非定型抗酸菌などでも起こりうる.ウイルスであっても,肝炎ウイルスに限らず,EBウイルスやサイトメガロウイルスなどのヘルペス属でも起こっている.われわれは,水痘・帯状疱疹ウイルスで起こった肝不全の一例を報告している1).

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