JIM 9巻11号 (1999年11月)

特集 インフルエンザに備える

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Question & Answer

 Q:インフルエンザの疫学像を解き明かす目的は?

 A:単に科学的興味だけでなく,究極にはインフルエンザ対策に資していくことにある.正しい流行ウイルスの予測は,ワクチンを中心に据えたインフルエンザ対策を有利に導くことは疑いない.

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Question & Answer

 Q:インフルエンザとかぜはどう違うか?

 A:かぜ,正確にはかぜ症候群は多くの違った病因による呼吸器の急性炎症性疾患の総称で,インフルエンザはその中の1つの疾患です.

インフルエンザの治療 武内 可尚
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Question & Answer

 Q:インフルエンザの治療で最も大切な5つの項目は?

 A:①A型かB型かの流行情報,②診断,③安静,④水分の補給,⑤小児にはサリチル酸系解熱鎮痛剤を処方しない.

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Question & Answer

 Q:高齢者の施設でのインフルエンザ対策は?

 A:毎年11月から12月にかけてインフルエンザワクチンを接種することが勧められる。

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Question & Answer

Q1:インフルエンザと他の"かぜ"との鑑別診断は?

 A:"かぜ一感冒症候群"は何らかの病原体による上気道を中心とする感染に伴う症状群であり,その90%前後は各種ウイルスによるものである.この中でインフルエンザウイルスによるものがインフルエンザであり,他の原因によるものと比較して大流行しやすく,突然の高熱に始まる重い病態を示すことが多く,ワクチンや抗ウイルス薬が適応になるため,特別扱いされている.

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Question & Answer

 Q:乳幼児インフルエンザの合併症で重要な疾患は?

 A:肺炎,中耳炎,脳症,筋炎,心筋炎.

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Question & Answer

 Q:肺炎を疑う患者で検討すべき項目は?

 A:症状・所見(とくに疾の性状),胸部X線,白血球数,CRP,喀疾の塗抹・培養.

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Question & Answer

 Q:インフルエンザの予防手段は?

 A:ワクチンと抗ウイルス薬がある.いずれも有効性については,質の高いevidenceが存在する.

インフルエンザ脳症 富樫 武弘
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Question & Answer

 Q:インフルエンザ脳症の診断は?

 A:インフルエンザの流行中に,高熱に続く高度の意識障害で始まり,痙攣重積を伴う.

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Question & Answer

 Q:どのような場合にA型インフルエンザ迅速診断キットを使用するか?

 A:冬季流行時の上気道炎の患者で,ハイリスクと考えられる場合.

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 Q1 インフルエンザにおける化学療法はど のように考えればよいのでしょうか.

 A 病原のインフルエンザウイルスに対しては化学療法剤は効果はありませんが,細菌の二次感染による肺炎あるいは中耳炎,副鼻腔炎などの合併症に対しては化学療法が必要となります. 問題となるのは,こうした二次感染菌による合併症を予防する目的の予防的化学療法です.高齢者をはじめ,慢性呼吸疾患,心疾患(僧帽弁膜症,うっ血性心不全),腎不全,糖尿病の患者などのハイリスクグループで肺炎合併症を起こしやすいと考えられる場合には予防的化学療法が行われますが,それも一律にではなく,ケースバイケースで考慮すべきです.

外来で見逃された症例―あなたの診断は?・14

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 症例:26歳,女性.1ヵ月前より両下腿に浮腫が出現し,次第に増強してきたため,当科受診.半年前から,神経性食欲不振症にて精神科に通院中.身長154cm,体重30kg,血圧102/70mmHg,脈拍86回/min,体温36.8℃.身体診察では両下腿に著明な圧痕浮腫を認める以外に明らかな異常なし.血算・生化学検査,胸部X線撮影は正常範囲であった.下腿圧痕浮腫像(図1)および腹部X線写真(図2)を示す.

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 ◆訴えが多かったにもかかわらず,比較的良好な経過をたどった鑑別不能型身体表現性障害の1例を呈示し,面接や診断のプロセス,治療経過について考察する.

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 ◆外傷患者では常に頸椎損傷(以下,頸損)の可能性がある.三次救急病院や専門施設に限らず,初期診療にあたった医療者は頸椎保護を行いながらの蘇生や身体診察,検査,治療を行う必要がある.

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 ◆発熱,全身倦怠感や意識消失発作は,総合外来を受診する患者さんがよく訴える症状である.これらの症候に対して緊急性がない場合は,原因の検索ということになる.しかし,原因がわからない時にはその対応に困ることがある.

再評価後の漢方治療入門―もう一度随証治療・11

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 前回に引き続き,冷え性,とくにその特殊な病態である「クーラー病」の治療について,当帰四逆加呉茱萸生姜湯を中心に述べるとともに,五積散との対比,さらには冷え性について述べていくことにする.

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 【症例1】先天性の感音性難聴と診断されている32歳の男性と29歳の女性が,結婚と将来の出産について相談するために遺伝カウンセリングの外来を受診した.どちらも家族歴のない孤発例で,妊娠中の母親のウイルス感染を含め,母子共に周産期の異常はなかった.

 【症例2】高音域障害型の進行性感音性難聴の人が家族に数人いる29歳の男性(図1)と,本人にも血縁者にも聴覚障害のない25歳の女性の結婚相談.男性本人も,小学校高学年頃から他の難聴の血縁者と同じタイプの高音域障害型の感音性難聴が進行して,現在補聴器を使用している.

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◆本症例の問題点◆

 1.癌性疼痛に対してどのように評価し,治療すべきであったか.

 2.不安を表出しない患者に対してどう対応するべきか.

JIM臨床画像コレクション

食道クローン病 今西 幸市
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 クローン病は全消化管に発症しうるが,食道病変は非常に稀である.

 症例は54歳,女性.嚥下困難,水様性下痢(5~6行/日),体重減少(9kg/3週間)で来院した.左図は食道内視鏡像で,上部から下部にかけて下掘れ潰瘍が散在していた.中央図および右図に下部内視鏡像と注腸X線像を示した.回腸末端および盲腸から横行結腸にかけて,縦走潰瘍,横行裂溝,敷石像を認めた.以上により,食道潰瘍はクローン病によるものと診断した.

基本情報

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JIM
9巻11号 (1999年11月)
電子版ISSN:1882-1197 印刷版ISSN:0917-138X 医学書院

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