特集 総合診療医のための結核診療Update
【結核診療のピットフォール】
粟粒結核
大島 信治
1
1国立病院機構東京病院アレルギー科
キーワード:
肺外結核症
,
結核罹患率
,
高齢化社会
,
免疫抑制
Keyword:
肺外結核症
,
結核罹患率
,
高齢化社会
,
免疫抑制
pp.1112-1115
発行日 2014年12月15日
Published Date 2014/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414200107
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Case
無症状のため見逃された粟粒結核の1例
患者:76歳,男性.
現病歴:前立腺癌ホルモン療法のため,前医かかりつけ.定期健診にて撮影された胸部CT(図1a)にて粒状影が認められるも,無症状のため経過観察.4カ月後,咳嗽および労作時呼吸困難感が出現したため,再度,胸部画像検査施行.全肺野に陰影が存在しており,精査加療目的に当院へ紹介受診となった.
診断:胸部CT(図1b)において,両側肺野および葉間胸膜上,気管支血管束上に粒状影を認めることから粟粒結核を疑い,喀痰,尿など各種検体より抗酸菌検査施行.喀痰抗酸菌塗抹検査では3連痰陰性であったものの,後に培養にて陽性.培養陽性検体にてコード形成(+),キャピリアTB (+)から最終的に結核と診断.
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